京都御所
スタジオから数分の距離にある京都御所

大晦日を迎えました。みなさまお健やかにお過ごしでしょうか。

いつもの年ですと、大掃除も終わって、年越し蕎麦をいただく頃になると、「あ~あ、あっという間に一年が過ぎてしまったな~」という感慨にふけることが多かったのですが、今年に限っては、いろいろな出来事があったせいか、「あっという間だったような気もするし、案外長い一年だったような気もする」といった具合に、少し不思議な時間感覚を抱いております。

【年初の目標(心づもり)はどの程度達成されたか?】

・油圧式の椅子を調達する
 → 達成 (想定よりも高級な椅子になりました)
・Brahms の Op.117 ~ Op.119 を通しで暗譜で弾ける状態にする
 → 未達 (Op.119-3, 4 が未完了でした)
・伴奏法の勉強を本格的に始める
 → 達成 (ピアノのほかヴァイオリン・フルートの先生のレッスンも受講しました)
・Brahms のヴァイオリンソナタ(Op.100)と Poulenc のフルートソナタを練習する
 → 未達 (どちらも未着手の楽章がありました)

椅子の調達については、以前の記事でご紹介した通りですが、この椅子が次なるピアノとスタジオを呼び込んだのではないかと思えるほどでして、本当に「楽しい不思議」が続いた年でした。

一方、昨年以来「暗譜状態を保つ」ことを目標に、長々 Brahms の晩年の作品を弾き続けているわけですが、「譜読みの遅さ」・「仕上がりの遅さ」ゆえに、目標未達に終わりました。来年は、この「譜読みの遅さ」・「仕上がりの遅さ」を少しでも改善できるよう、いかに集中力を保って効率的に練習するか、このあたりをもう少し考え直していきたいと思っています。

伴奏法につきましては、とにかくすばらしい指導者の方々に恵まれた一年でした。ピアノについては、室内楽に造詣の深い今井顕先生とマインハルト・プリンツ先生にお世話になったほか、フルートの大和田葉子先生、ヴァイオリンのルッツ・レスコヴィッツ先生にもご指導いただきました。ソロピアノの学習だけでは得られない世界を体験することができ、視野が大きく広がったように感じています。ただし、ここでも「譜読みの遅さ」・「仕上がりの遅さ」が足を引っ張り、未着手の楽章を残したまま年を越すことになってしまいました。

…という具合に、出来たこと・出来なかったことが入り乱れたこの一年でしたが、やはり、何と申しましても今年の一番の事件は、こちらですね。これは全くの想定外の事態でしたが、スタジオを開いたことがきっかけで多くの新しい出会いに恵まれたことは、何ものにもかえがたい大きな宝物となりました。

【来年の目標】

まずは、「みなさまに喜んでいただける場の提供」が一番の目標です。これは、もう有期目標というよりは、ずっと継続して取り組むべき目標でしょうね。楽器のメンテナンスを含む環境整備、イベントの充実等々、来年もいろいろ挑戦してまいりたいと思います。

それから、個人目標も少しだけ。来年は、とあるところでお題が出ておりまして、そのお題≪ Fantasie ≫にちなむ曲にチャレンジしてみようと思っております。もちろん、脳トレーニングを兼ねて暗譜状態を保つことを目標にしたいと思います。

・Schubert D.894(幻想ソナタ) と D.940 (四手のための幻想曲)
・Brahms Op.116 (幻想曲集)

もちろん、伴奏法の勉強も並行して継続予定です。

あとは、定性的ですが、以下の項目に取り組む予定です。

・ベストパフォーマンス実現のために有効な方法の模索(含.体験の共有)
・五感と情動に関する知見の蓄積
・譜読みと仕上げを早めるために有効な練習方法の探索

【最後に】

今年一年、みなさま方には本当にお世話になりました。こうして平穏な大晦日を迎えることができましたのも、多くの方々の支えがあってこそのことです。お世話になりましたみなさまには、心から感謝の言葉を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

来る年が、喜びに満ちたすばらしい年でありますように、お祈り申し上げます。