スタジオにて
<スタジオにて>

「人生ってときに本当に不思議だな」と感じます。ちょっとした偶然、そういうものが積み重なって、気がつくと思いもかけない展開が待っていた、それが人生なのかもしれません。ちょっとしたご縁、それが、気がつくと、自分の人生を支えて下さる力になっている、その不思議さを噛みしめる毎日です。

もちろん、楽しいことばかりではありません。このコロナ禍で、予期せぬ「休業」もありました。多大な設備投資をし、貯えを取り崩してまでこの道に飛び込んでしまった自分の選択が本当に正しかったのだろうか、と自問自答した瞬間もありました。でも、この世の中、予期しているのとは全く違う方向から、全く違う光がさすこともあるのだな、と思います。

例えば、9月16日の夕刻から配信開始されたこちらの無観客配信収録演奏機会もそう。

無観客配信
思いがけなくロームシアター京都における無観客配信演奏の収録機会を得ました

思いもかけないような出来事でした。音頭を取って下さる方がいらっしゃって、そして支援してくださる方々がいらっしゃって、というのが本当に嬉しかった…。この無観客配信の収録メンバー全員が、きっとその思いを共有しているのだと思います。限られた時間で、とにかくきちんとしたテイクが出来るのか、実は実は、プレッシャーも相当あったのですが、でも、機会をいただける有難さへの感謝の気持ちが、とても大きな力になったと実感しています。

そして、これも思いがけなく、この度、京都市から「文化芸術活動再開への発信・鑑賞拠点継続支援」の対象施設ということで、支援いただくことが決まりました。

もうすぐ詳細をお知らせできると思いますが、この支援事業を進めていくにあたり、人と人とのつながりほどありがたいものはないなと、日々感謝することばかりです。もちろん、事務作業が煩瑣になり、かつての会社員時代のような感じで、馬車馬のように事務処理だの調整作業だのを行っていく生活は、それなりに疲労も伴いますが、それでも、いろいろな方々に支えられている実感がありますし、また「私なりのやり方で誰かの何かに貢献できたらいいな」という思いもあるので、毎日がとても明るく感じられるのですね。

何より嬉しいのは、とあるところで3年前に思わず「勢いで」宣言してしまった次の言葉、気がつくとその実現にまた一歩近づけそうな気がしていることなのですね。ここに掲載するために一部編集・抜粋しておりますが、この際ですから少しご紹介しますね。あろうことかこの私、こんなこと口走っていたのですね。でも、言葉には、絶対に力がある、まさに今、本当にその力を実感しています。気がつくと、私の人生は、この言葉に導かれてきたのだな、と思いますので。


(3年前の宣言)

実は、私どもには夢のようなものがあります。
地域の音楽文化活性化に資するような、小ぶりでも良質な音楽空間を京都に作り、今までになかったような文化的サービスを提供することができないか、ということをずっと考えておりました。
本当にピアノの状態の良好なスタジオがあったらいいのに、とずっと思っていました。
あるいは、もっともっと、市民に開かれたホンモノの音楽教育が提供される場があってもいいのに、とも思っていました。
あるいは、思い切って最新テクノロジーとアコースティックな音場とを組み合わせた何か新しい取組みをする…等々。
首都圏に比べると、まだまだクラシック音楽をめぐる環境という意味では、同じレベルでは語れないところもありますが、一方で、文化庁が京都に移る折でもあり、ここ京都の地で、音楽分野でも、まだまだ何かできることがあるのでは、未開拓のサービスメニューがあるのでは、そう思っています。


秋から年明けにかけて、いろいろな共同作業が続くと思います。特に、年明けには、最高のメンバーによる最高のチームワークで、絶対にいいものを妥協なく作りたい、と思っています。いずれ、こちらも詳細を明らかにできることでしょう。

これからの人生に何が待ち受けているのか、それは分かりません。ただ、それでも、自分の思いを素直に表出し、日々「恐れの選択ではなく愛の選択」を積み重ねていくことで、思わぬ力が働いて、気がつくと、きっと予想もしなかったルートで思いの実現に近づいていけるのではないのかな…。3年前の言葉に導かれてきた私には、何となくそう信じることができるのです。